顎関節症とは、噛み合わせ部分の痛みだけだと思われてる方が大半だと思います。

顎関節症は痛みが出てる状態の違いで、分類分けが出来るんですが、皆さんは知っていましたか？まずはその分類をお伝えしたいと思います。

①咀嚼筋痛障害(Ⅰ型):口を開け閉めや食べ物を噛む時に、下顎を動かす筋肉(咀嚼筋)に障害が起こっている状態

②顎関節痛障害(Ⅱ型):顎関節を包んでいる組織や靭帯に障害が起こっている状態

③顎関節円板障害(Ⅲ型):顎関節の中にある関節円板というクッションの役割をしているものが、正常な位置からずれてしまっている状態

④変形性顎関節症(Ⅳ型):顎関節を構成している骨が変形してしまっている状態

一言に顎関節症と言っても、こんなに色々な状態があります。

何個か原因となりうる事柄を挙げさせて頂きますので、自分の日常生活でやってないかを確認して頂きながら、見てみて下さい。

・不良な噛み合わせの状態

・精神的なストレス

・頬杖などの日常生活での癖

・歯ぎしりや食いしばり

などが挙げられます。

１つで症状が出てしまう事もありますし、何個か組み合わさって症状が出る事もありますので、人それぞれの症状の出方が違うというのが大事な点です。

・顎関節症に対し当院では、まずどの原因から痛みが出ているか問診を行い、しっかりとお話を聞き、状態確認、開口具合を確認させて頂きます。次に痛みや開口不全の患者さんにハイボルトという電気治療器を使って施術致します。顎関節そのものに電気を流したり、開口不全などは筋肉の負担でも出る症状ではありますので、側頭筋や関係する筋肉にも施術致します。ハイボルト治療の良い点は即効性がありますので、関節や筋肉由来の症状でしたら、効果を実感して頂けると思います。

・他にも日常生活での身体の使い方や癖などをお聞きし、ご自宅や職場などで気を付けて頂きたい事をアドバイスしたり、セルフマッサージをお伝えしたり致します。

・生きていくには欠かすことの出来ない食事、家族や職場での会話、口を開けるだけで痛いのであれば、全てが億劫になってしまいます。痛いからと言って、最初の選択肢が手術だと思い悩まれ、痛みを我慢しながら生活されている方も多いかと思います。最初は違和感くらいからゴリゴリと音が鳴り出し、最後には痛みを感じ開口不全にもなってしまいます。

当院の治療で顎関節症の症状が軽減している方もいますし、症状が出なくなったというお声も頂いております。

Q　マウスピースをつけても治らないの？

顎関節症の原因によって異なります。

噛み合わせの乱れや、歯ぎしりなどが原因の顎関節症に対してはマウスピースを含めた矯正治療で軽減されることがあります。

顎関節内での炎症や関節変形型の顎関節症はマウスピースを含む矯正治療による症状改善はあまり期待が出来ません。

また、生活習慣の乱れやストレス、外傷などが原因の顎関節症も改善はあまり期待できません。

顎関節症の分類だとⅠ型とⅡ型はマウスピースを含む矯正治療での症状軽減が期待できます。その他の、Ⅲ型、Ⅳ型、Ⅴ型はマウスピースを含む矯正治療での症状軽減に期待が出来ません。

マウスピースによる治療効果には限界があります。普段の生活習慣から気を付ける事が必要です。

Q　分類によって治りやすさは変わるの？

変わります。Ⅰ型が改善が早く、Ⅱ型、Ⅲ型、Ⅳ型、Ⅴ型の順に改善が難しくなります。特にⅤ型は精神心理的要因が主になってくるため、長い治療が必要とされています。